制服の構造を知ろう〜ブレザー襟編〜

制服デザインを描くうえで、意外と見落としがちな「襟(えり)」の形。
特にブレザーは、襟の種類によって印象が大きく変わる重要なポイントです。
この記事では、ブレザーに使われる代表的な襟の種類とその名称を、わかりやすく紹介していきます。
キャラクターデザインや衣装の資料として、ぜひ参考にしてみてください!
目次
■ ノッチドラペル(Notched Lapel)

最も一般的なブレザーの襟。
上襟と下襟のあいだに切れ込み(ノッチ)が入っているのが特徴です。
多くの学校制服で採用されており、「ブレザーといえばこれ」と言える定番の形。
すっきりとした印象で、男女問わず使いやすいデザインです。
■ ピークドラペル(Peaked Lapel)

下襟の先端が上を向いて尖っているタイプ。
フォーマルな印象が強く、クラシックで格調高い雰囲気を演出できます。
格式ある制服や、軍服モチーフの衣装などでもよく見られます。
デザインに“かっこよさ”や“重厚感”を出したいときにおすすめ。
■ ショールカラー(Shawl Collar)

丸みのある柔らかなラインが特徴の襟。
切れ込みがなく、上襟と下襟がなだらかにつながっています。
カーディガンやボレロ風のデザインに近く、やさしい・フェミニンな印象。
女子制服やアレンジ制服に見られることが多いです。
■ スタンドカラー(Stand Collar)

首元が立ち上がった「立ち襟」タイプ。
ブレザーではやや珍しいですが、個性派デザインや衣装寄りの制服に採用されることがあります。
中性的でクールな印象を与えられるのが魅力。
モードっぽい制服やファンタジー寄りの衣装にも合います。
■ おまけ パイピング(Piping)

パイピングとは、襟や袖、ポケットのふちなどに縫い込まれた細いライン状の装飾のこと。
制服では特に襟の輪郭に沿って入っている細い縁取りを指すことが多く、デザインのアクセントとして使われます。
ラインの色によって印象が大きく変わり、
- 白や金→クラシカルで上品な印象
- 黒や濃い色→引き締まったクールな印象
- 明るい色→かわいらしさや個性を演出
といったように、制服全体の雰囲気づくりに役立ちます。
パイピングの有無で、「シンプル寄り」か「装飾的」かの印象がはっきり変わるため、制服デザインの仕上げに取り入れると効果的です。
配置例としては
- 襟の外周だけにパイピングを入れる
- 襟+前立て(ボタン部分)+袖口に統一して入れる
- 同じ色でスカートのラインと合わせる
など、全体のバランスを意識して配置すると、統一感のあるデザインになります。
◻︎まとめ
ブレザーの襟は、シンプルに見えてとても奥深いパーツです。
ちょっとした形の違いで、キャラクターの印象や制服の世界観がガラッと変わることも。
ぜひ、自分のデザインにも取り入れてみてくださいね。
「ブレザーのポケット編」や「スカート・スラックス編」なども予定中です!